イランで女性の髪を覆う「ヒジャブ」と呼ばれるスカーフの着用をめぐり抗議デモが続く中、イランの女性アスリートが“ヒジャブなし”で国際大会に出場し、波紋が広がっています。ロイター通信などによりますと、韓国で16日に行われたスポーツクライミングのアジア選手権で、イラン代表のエルナズ・レカビ選手がヒジャブを着用せず競技に臨みました。イラン代表の女性選手は海外の大会でもヒジャブの着用が義務づけられています。「ヒジャブ」の着用が不適切だとして警察に拘束された女性が死亡し抗議デモが続く中、レカビ選手も抗議のために着用しなかったとみられていました。しかし、レカビ選手は18日、自身のSNSに「意図的ではない」と投稿し、帰国後も国営メディアの取材に同様の説明を繰り返しました。エルナズ・レカビ選手「突然呼び出されて靴や装備を身に着けるのに忙しく、ヒジャブを着用すべきだったのに、忘れて競技に臨んでしまった」こうした説明に、イギリスのBBCは「懐疑的な意見が多く、強要されたものだと考えられている」と伝えていて、当局が沈静化を急いでいる可能性もあります。
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